商社系海外営業・市場価値を高めるために意識するべきこと

ビジネス(海外営業B2B)
現在、商社系海外営業として活躍されている方も、今後転職を検討されている方も、自身の市場価値の高め方について勉強し、日々意識して仕事に邁進する必要があります。いまやいつ会社が傾くか分からない程、世界の変化スピードは早いですよね。
今回は商社系海外営業マンが市場価値を高めるために意識するべきことを解説します。

ちなみに商社には総合商社、総合商社系専門商社、独立系専門商社、メーカー系専門商社の大きく4種類あります。筆者は独立系専門商社に勤務しておりますが、基本的には商社系海外営業マンとして同じ強みや弱みがあり、市場価値の高め方も似ているとの前提で解説していきます。

【市場価値とは】

「あなたがこれまで習得したスキルと積み重ねた実績・経験を基にできること」と「企業や特定の業界が人材に求めていること」の重なりです。簡単に表現すると「どれだけ市場から必要とされているのか」ですね。

あくまで市場からの需要であって、人間性やあなた自身の存在価値の話ではありません。

基本的にはあなたの「希少性」が高ければ高いほど市場価値を高めることができます。

例えば、上級レベルの英語力がある、売上を○○億円UPさせた、スタートアップ企業を立ち上げた、など希少性の高いスキルや経験・実績があると他の人には任せられない仕事や業務ができる人材として市場からの評価が高まるといったイメージです。

一方で覚えておかなければならないのは、どれほど高いビジネススキルを持っていたり人間力が高かったとしても、結局企業のニーズに合致していなければ採用してもらえない点です。例えば、あなたが上級レベルの韓国語を話せるとしましょう。もちろんある一定の市場からの需要があるかもしれませんが、そもそもグローバルに活動する韓国企業には日本語が堪能な担当者が必ずいますし、英語の方が世界共通語として利便性がはるかに上回ります。

この様な観点からあくまで市場から必要とされるビジネススキル、経験、実績と考えると良いでしょう。多言語を勉強することは人生を豊かにするという意味では非常に有意義なことですので、韓国語を否定するわけではありません。

【商社系海外営業マンの強み】

  • コミュニケーションスキル
  • グローバル感覚(他国の文化や商習慣の理解)
  • 語学力(英文メール・電話・会議・交渉)
  • 論理的思考力・情報処理能力
  • 新規開拓能力

商社系海外営業として身に付くスキルは営業マンにとって必要不可欠な能力です。

論理的に海外企業と交渉し、国内と海外の架け橋として調整を進める役割であり、クライアントの手となり足となり営業をする仕事であるため、誰にでもできる仕事ではないです。

グローバルに活躍できる営業汎用スキル✙語学力が大きな強みと言えるでしょう。

【商社系海外営業マンの弱み】

  • 専門知識の欠如
  • もの作りの現場を見る機会が少ない
  • 社内調整の経験が少ない

専門商社やメーカー系専門商社であれば、ある程度の専門知識を付けることはできますが、やはりメーカー営業マンや技術者に比べると知識の差は歴然です。ゼネラリストからスペシャリストへ時代が流れている中で専門性の欠如は大きな弱みになります。特にB2Bビジネスであればもの作りの現場に詳しくない点はマイナスでしょう。

また、商社は各部門間の調整を行う機会は少ないですので、国内と海外の架け橋として調整力はあっても、社内調整力に少し弱みがあることは事実ですね。特に商社海外営業はメーカーと違って代理店など経由せず直接顧客へアクティブに強気な営業を行う必要がありますので、強みでもあり弱みにもなると言ったところでしょうか。

【商社系海外営業マンが意識すべきこと】

語学

とにかく中途半端な英語スキルではなく、メール、電話、会議、交渉、専門的分野の説明などを理解でき伝えることのできる本物の英語力を身に付けましょう。
英語力のブラッシュアップ+αで今後は中国語などがあるとベストです。

やはりなんといっても商社の強みはグローバルな仕事を経験している点です。
筆者自身も語学力のブラッシュアップの必要性を強く感じています。

特に専門的で技術的な議題を英語で伝えることの難しさを実感し、反省することも多々あります。TOEICでは測れないスキルですので、日々の勉強が大切ですね。

もの作りの現場に携わる

製造側の事情を理解して開発に関わる営業経験を積める業務に積極的に関わりましょう。ただのミドルマンとして役割をまっとうするだけでなく、顧客のニーズを吸い上げて積極的に開発やカスタマイズなど、現場との関係性を構築しましょう。

現場を知るということは何よりゼネラリスト+αの専門性を身に付けるチャンスです。

筆者の場合は、材料を扱うことが多いですので、顧客の求めている技術的特性やニーズを積極的に吸い上げて、取引先メーカー技術へフィードバックを入れるようにしています。もちろん、技術的なニーズ以外の調整も重要ですが、お客様の希望を聞くと、お客様のみではなく業界全体の課題が分かってきますし、より深い知識を自然と身に付けることができ、営業活動にも役立ちます。

輸出入による商取引

日本国内市場が飽和している現在の市場状況では、多くの企業が海外進出を行っています。取引が複雑になったり、金額が大きくなればなるほど、商社代理店機能は大きな役割を果たしますし、そこでの経験は今後市場から評価を得る可能性が高いでしょう。

国内外の顧客へモノを売るスキルと交渉力、品質・納期管理を商社代理店に任せっきりのケースも多い中、直接海外企業と交渉し接近経験を持つ人材には強みがあると考えます。最後はモノを売ることができるか、新規開拓をできるか、営業としての実績と経験がものを言うと思いますので、筆者も輸出入関わらず新規売上として仕入れから納入まで実績作りに意識を置いて、日々考えながら業務にあたっています。

【まとめ】

皆さんも市場価値、商社海外営業マンならではの強みと弱みを理解した上で、いつ何が起きても大丈夫なように日々の業務でできることを増やしていきましょう。
ゼネラリストからスペシャリストへ時代が流れている点は見逃すことのできないサインです。一方で海外営業は今後も必ず市場から必要とされる職種ですので、グローバルな汎用スキル+αで取り組むことをお勧めします。

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