海外営業 メリット・デメリット

ビジネス(海外営業B2B)
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グローバル化がますます進み、国内市場が縮小する現代では、どんな企業も海外進出や海外市場を視野に入れる必要があります。
そんな中、
海外営業職に対する期待は高く、興味関心がある方も多いのではないでしょうか。
今回は現役海外営業マンの視点から筆者の私的な見解や経験も含めて海外営業職のメリット、デメリットを解説します。

【海外営業職のメリット】

語学力(英語)が身に付く

一番のメリットは英語を読む、書く、聞く、話すができる環境があることです。

どんなに英語が苦手でも、英語でコミュニケーションを取らないといけない環境に身を置くことで上達するために努力できますし、英語学習に向き合い、考える時間が増えます。

また、日本語を英語に、または英語を日本語に変換するときに、あなた自身が理解できていないことは上手く変換して説明できないため、各プロジェクトや経済の動きを体系的に理解する癖(インプットの質向上)が身に付きやすいです。

当然のことながら、あなたが日本語で理解できていないことは、上手くアウトプットできない、相手に説明が伝わらない、の悪循環を引き起こしてしまします。伝わらなかった経験を通して、自ら正しく理解した上で相手に説明する癖をつけ、業務やプロジェクトに対する理解度を高める必要性を実感する機会が多いでしょう。

現役海外営業マン 英語力の伸ばし方

人脈が広がる、世界を身近に感じる

国内の人脈も非常に重要ではありますが、海外営業は世界のビジネスに詳しい人と繋がることができます。どんなビジネスがどの地域でチャンスがあるのかを知り、今まで海外情勢に関するニュースが他人事だとに聞こえていたことが自分事になります。いまや各国の情勢が自国や世界経済に大きな影響を与えており、そこを踏まえて営業活動をする必要があると実感できます。

また、国内市場が飽和していても世界市場に目を向ければ可能性はまだまだあることが分かります。グローバルな人脈を持つことで、海外から大きな引き合いがきたり、海外市場に参入するチャンスを見つけたりできます。

もちろん、必ずしもビジネスを通してビジネスの人脈を作る必要はなく、自分自身の知見を広げ、世界の出来事を自分事として捉えることで人としての厚みもできます。

海外出張でいろんな国に行ける

各営業マンの担当地域にもよりますが、国外の企業へ訪問し、視察や商談などを目的に海外出張の機会も年に数回から数十回あります。

もちろん、仕事ですから全てが自由と言う訳ではなく、出張中の行動計画は事前に決定されていることは多いです。それでも、夜は取引先と海外料理を楽しんだり、体力に余力があれば街を散策するくらいはできます。

ひとつの楽しみとしていきたい国とのビジネスを作るなど、モチベーションにするのも良いかもしれませんね。

様々な価値観に触れられる

海外企業と日々のビジネスでやり取りすると、各国々の人柄、特徴、習慣など少しづつ見えてくることがあります。もちろん、ビジネス以外の部分は見えずらい点もあり、ときに考え方の違いに腹を立てる出来事もありますが、違いを認めつつ相手に理解を求めて行動してもらう力が付きます。

結局は海外企業の担当者も人ですから、相手の気持ちを思いやりながら、自己主張をすることが重要です。多様性の中でお互いの理解を擦り合わせようと、筆者も日々考えているつもりでも、実際に実践するのが非常に難しいことです。

日本を客観的に見つめ直せる

様々な価値観に触れる事で、海外企業の考え方や言動に「何で?」っと感じたり、「そんなことは日本じゃ通用しないんだ‼」と思うことに多々出会います。

そんな時、日本の常識や普通を考え直すきっかけになります。

例えば、日本企業は何事にも良くも悪くも慎重であり、時間がかかる傾向にあります。知らないものや新しいものを先ずは徹底的に調べる。そして、ありとあらゆる情報を分析、確認してから結局は現状維持を選択するパターンが非常に多いです。いわゆるリスクは極力取らない傾向にあります。

一方、海外企業はスピード感があり、フレキシビリティが高いです。

こちらも良い点、悪い点がありますが、日本の常識や普通に固執していてはいけないのだと感じることが日々あります。リスクを取って失敗することもありますが、PDCAを繰り返すスピードが速く、チャンスを掴める可能性が高く、環境適応能力が高いと感じます。

双方の立場を考える癖がつく

これは特に海外営業に限りませんが、特に筆者はB2Bの商社マンですので、顧客とサプライヤーの間に入って双方の立場に立って仕事を進める必要があります。

顧客、サプライヤー、自社の三方良しを実現するにはどんなに小さなビジネスでも非常に難しいと感じています。ときに顧客への伝え方とサプライヤーへの伝え方は仕事をスムーズに進める為には変えていく必要があります。この様にどちらの立場にも理解と共感を示しつつ、三方良しを実現する力が身に付きます。

国内外とはず、営業マンたるもの色々な観点からものを見てWIN-WINの関係を構築しなければ、継続的な利益を上げることは難しいですよね。これは普段の人間関係でも使える非常に大切なヒューマンスキルだと思います。

年収が比較的高い

一概には言えませんが、海外営業は英語など語学スキルに加えて、対外国企業との接近経験が必要になりますので、国内営業と比べると比較的年収も高い傾向にあります。

平均年収や中央値などは転職サイトを参照にされるのが良いと考えますが、一般的に30代~40代にかけて年収1000万円を達成するのも夢ではない水準です。

【海外営業職のデメリット】

体力的にしんどい時期もある

やはり海外企業とのコミュニケーション、交渉、調整には多くのエネルギーを消費することは間違えありません。言語や価値観の違いなどで、普段以上に説得や調整に時間がかかることも多く、しんどいと感じる時期もあります。

特に海外企業は簡単に意見を変えます。今までできると言っていたことを急にできないと言ったり、ビジネスが始まるまでは滅茶苦茶低価格を提案して、取引が始まると同時に無理な値上げ交渉を迫ってきたり、日本での「それはなしでしょう」のオンパレードです。

そんな時でも一つ一つ事情や背景を理解し説明し乗り越えていくことで、将来のあなたの成長につながるこてを頭の片隅に置いて粘り強く取り組んでみましょう。

時差への対応

やはり世界各国の企業を担当するにあたって時差の苦労はつきまといます。

欧州や欧米など時差が非常に大きい地域との重要な商談や会議があれば、勤務時間外の対応は必ず発生します。もちろん、その分給与に反映されている部分は多少あれど、やはり定時に帰って自分の時間を楽しめる機会が少なくなる時期もあります。

筆者の経験上は毎日その様な状況が続くことはないですが、時期によってはその様な対応が続いたり、重なったりするため、その時期はしっかりエネルギーを持って対応する必要があるんだと思います。会社員の宿命でもあります。

商談に慣れるまでが大変

海外企業を相手に英語を使うことは想像以上に難しいと最初は感じるかもしれません。ある程度の語学力があっても勉強しなければならないことは多いです。

ただ単に通訳をすれば良いのでがなく、商談を進めるにはビジネス、商材、技術的知識を理解し、どの様に商談を進めるのかプランA、Bを事前に立てる必要があります。

母国語ですら商談をスムーズに進めるのが難しい場合もあるのにも関わらず、第二言語を使用して進めるとなるとハードルは上がります。それでも、最初は粗削りでもどんどん小さな失敗と成功を積み重ねていくことで、いつか立派な海外営業マンになれると信じて、筆者も日々考えて取り組んでいます。

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【まとめ】

海外営業のメリット、デメリットをよく理解した上で、部署異動や転職を検討してみてはいかがでしょうか?筆者自身はデメリット部分も自分の成長や経験につながると前向きにできるだけ捉えて日々の業務に向き合っています。
もちろん、たまにはエネルギーが切れそうになるときもありますが、そんな時はもうひと踏ん張り、人粘りを合言葉にお客様やサプライヤーに向き合うように努力しています。
ぜひ、海外営業として働いている、働く予定の方は、一緒に頑張りましょう!

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