海外営業の将来性

ビジネス(海外営業B2B)
自動翻訳によって海外営業職はなくなるの?
今後はAIの発達により翻訳機を通して外国語でコミュニケーションがとれる世界が広がるでしょう。
ポケトークのような翻訳機を片手に外国の方と話す未来にワクワクする人も多いかもしれません。
一方で現在、または将来に海外営業として働くあなたの未来は大丈夫なのか。
そんな漠然とした不安に対して今回は海外営業の将来性について考察していきます。

【海外営業の需要は増えるか】

海外営業の需要は今後ますます増えていきます。主に以下の理由が挙げられます。

1.日本市場が飽和状態になっている。
2.多くの企業はさらに売上を伸ばすために海外市場へ新たに乗り出している。
3.多くの企業は海外に生産拠点を持つことで生産コストの削減に取り組んでいる。

こうした背景からグローバル人材がますます必要になる時代で間違いありません。
大手企業はもちろん、どんなに小さな中小企業でも今後は海外市場へ展開を進めることは必須であるため、ますます海外営業は企業の規模に関わらず重要なポジションになっていくでしょう。

海外営業、向いてる人・向いてない人

【ビジネスは人対人】

結局のところビジネスは信頼できる人(営業マン)から利益を享受することで成り立っています。
どんなに機械的で論理的なメリットを提案されても、お客様が営業マンの人柄・能力を信頼できなければ、特にB2Bのビジネスでお金を動かしてはくれません。

実際に重要な商談でクロージングが成立する場合はやはり営業マンの力が大きいです。
お客様は営業マンの経済的合理性に加えて、いかに信頼のできる仕事をしているか、営業マン自身の日々の営業活動やビジネススキル(語学力・交渉力・調整力)を見ています。翻訳機では熱量や情熱を伝えきることは難しく、結局はFace-to-Faceの会話は非常に重要になります。

【本質的なスキルはモノやサービスを売ること】

営業職はこの地球上にビジネスが生まれた瞬間からあり、ビジネスの基本中の基本です。今後も人類が経済発展を目指し続ける限り形は変われどなくなるこはないでしょう。

営業とはモノ・サービスを売って利益を上げると同時に、お客様の役に立つことです。
常日頃からお客様の夢や目標を叶えるためにあなたの取り扱うモノやサービスをどうやってご購入頂くかを考えながら営業活動を行うことが営業マンとして国内外問わず必要な本質的なスキルです。

つまり、営業の形は変わることもあるかもしれませんが、需要がなくなることはなく、今後ますます活躍の場が広がるフィールドだと考えていいでしょう。

モノやサービスを売る方法や環境が変わっても営業という仕事は消えることはないし、現代のグローバルな環境を考えると海外に向けてモノやサービスを売る、または海外の良いモノやサービスを国内向けに売る、海外営業職は非常に重要であり、今後ますます求められる職種でしょう。

【ある一定の業務はAIを逆に活用】

AIの力を使って海外企業と商談をすることもある程度可能かもしれませんが、まだまだ想像以上に複雑なやり取りを自動翻訳のみで対応することは実際にはできません。

1.専門用語に対応できず誤訳が多い。
2.ネイティブの独特な言い回しを適切に訳すことができない。
3.背景を理解していないため直訳となり適切なやり取りができない。

毎回、自動翻訳を使っていては仕事のスピードにも影響がありますし、使用者がある程度の語学を理解していないと誤訳や理解の相違に気づくことは不可能です。

前述の通り営業マンの熱量や情熱を含め、文面上の会話による誤解を生みやすいため、大きな商談になればなるほど、営業マンの語学理解度は非常に重要になってきます。

営業プロセスの重要なポイントでは自分自身の語学力を大いに活かして営業活動ができなければ海外企業の信頼はまず勝ち取れません。

一方で翻訳アプリなどのAIの力は使い方と使い時によっては非常に便利で時短になります。
簡単な定型文やプレゼン資料などをわざわざ一から翻訳する時間を短縮するためには役立ちます。

業務の効率化を図る上で適度に活用しつつ、自身の語学力を継続的にブラッシュアップしましょう。いざという時に頼れるのは自分自身の語学力のみだと頭に入れておく必要があります。

【海外営業として希少性を高めるには】

仮に今後どんどんAIが発達して海外営業がどんな人でもできるようになったとしても、あなたが海外営業マンとして生き残るための方法はあります。ズバリ希少性を高めることです。
もしも全ての人が翻訳機によって同じ速度で英語を話し、理解できる環境が整ったとしても、営業マンとしてあなたの価値・希少性が高ければ問題ありません。

希少性を高めるには、スキルの組み合わせをする。10×10×10を作る。

1.豊富な製品・業界の専門知識。
2.豊富な海外企業とのビジネス経験。
3.翻訳機なく活きたコミュニケーションが英語でできる。

製品知識と海外営業経験が豊富で、活きたコミュニケーションができる海外営業マンがいたら取引先の海外企業はどう考えるでしょうか?

海外企業からすれば他の翻訳機を使わなければコミュニケーションの取れない営業マンよりあなたの方がより深いレベルで理解をしてくれるという印象を持つと思いませんか。
それでいて製品知識と海外営業経験が豊富であれば、鬼に金棒です。

この様な形でスキルを組み合わせることで希少性を高め、例えひとつのスキルが汎用スキルになったとしても自分の価値を保つことができます。また、ひとつのことで1000点取るよりも10点を3つかけ合わせることで1000点を作れば同じ1000点でもまた違った強みがありますね。

海外営業に必要な貿易知識

【まとめ】

結論、海外営業マンは今後も需要が伸びる将来性のある職種です。
一方で今後の環境の変化に上手く適用するためにも、海外営業職としての希少性を高めて、同じ海外営業マンとの差別化を図っていく努力が必要になります。
モノやサービスを売るという本質を理解して、いくつかのスキルを組み合わせることで海外営業マンとしての価値・希少性を高めていきましょう。

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